Speeeで働く人 社員インタビュー④

元アメフト全日本代表が目指す、常勝チームを作り上げるリーダー像とは

#経営者になることを目指して #入社二年半でマネージャー
元アメフト全日本代表が目指す、常勝チームを作り上げるリーダー像とは
須田 克志
マーケティングインテリジェンス事業本部 セールス&マーケティング部 マネージャー

京都大学大学院工学研究科卒。大学院在学時はアメリカンフットボール全日本代表、社会人チーム『オービックシーガルズ』にてX1リーグ日本一を経験するも、Speeeのミッションである「解き尽くす。未来を引きよせる。」に強く共感し、2021年Speeeに新卒入社。入社後、セールス&マーケティング部に所属し、15期4Qと17期1Qの二度にわたり全社MVPを受賞。個人の成果だけでなく、マネージャーとして戦力期待値を大きく上回る目標に組織をアップデートし、組織もハイ達成を実現。事業部史上、過去最高に迫る売上記録を樹立するなど、事業と組織を牽引している。

アメフト以上の熱狂をーSpeeeで挑む新たなステージ

今、めちゃくちゃ楽しいっすね。あんなに日本一を目指して熱狂していた大学時代のアメフト以上に熱中してるだなんて、思いもよらなかった。いい意味で、ここまで仕事で苦労できると思ってなかったんですよ。自分はもっといける、戦えると思っていたんですが、実際はそんな簡単なものではなかった。仕事がこんなにも難しくて奥深いだなんて想像以上でした。

僕は、自分がどう変わるかわかんないところにこそ、興味があるし身を投じる意味があると思っています。大学受験の意思決定をしたときも、怒号が飛び交う京大アメフト部の練習風景をみたとき、ここなら自分の変化した未来のイメージがわかないな、と自分自身の変化感に興味があったんです。

就職活動をするときも、「自分が目指したい道を歩んでいるのに、背中が見えない人たち」がいる会社で働きたいと思っていました。自分が追いつきたいと思える人たちがいる会社、それがSpeeeだったんですよね。

多様な組織作りとリーダーの在り方。僕がSpeeeを選んだ理由

経営者の父の影響もあり、幼い頃から「自分の手で会社を作り、そこで勝負をしてみたい」というぼんやりした夢を持っていました。なので就活も、起業するのならそれまでのキャリアをどう歩むかという視点で進めていました。

就活を開始したときに外資系企業も一通り見たんですが、僕がやりたいのは、もっと自分が中心となって挑戦し組織を作り上げることだと気づいたんです。それが実現できそうなベンチャーにシフトしました。50社くらいはみましたね。

― 就職活動時の軸について教えてください。

まず、さまざまな形の組織が共存していること。立ち上げ初期のスタートアップだとたしかに自分の手で事業や組織をつくることはできますが、その経営の仕方や組織の作り方、だけしか学ぶことができません。逆に1,000人以上の大手企業は組織の主人公になれるタイミングが遅く、そのスタイルは型化されている可能性が高い。多様的に組織作りをしていて、その成果にこだわってやり抜ける環境にいきたいと思っていました。

あと、その会社が新規事業や組織の立ち上げに積極的であるか、ポジションが空いているかも重要視していましたね。事業や組織が拡大フェーズにないと、自分がリーダーとして組織作りの実践経験を積むことができないと思ったからです。

― どのようにSpeeeに意思決定したのでしょうか?

最終的に、50社から5社に絞り込んで、その中でもSpeeeが自分の求める環境に最も近いのだと感じました。まず、Speeeの組織の規模や形は割と特殊なんですよね。全社としての組織規模は大きいものの、実態としては小さい組織の集まりで、事業責任者がP/Lを渡されて事業経営をしています。

それに事業によって組織の形態がまったく異なります。一般的に、創業者が代表を務めているとその経営者の色が組織の色として濃く出てしまうことって結構多いと思うのですが、Speeeの場合は代表の大塚さんは経営の真ん中にはいるものの、組織も事業もすべてを形成しているのではなく、組織の形は変化していくべきだという考え方に共感したんです。各事業の組織フェーズに合わせていい意味で変化させていっていて、自分もそんな組織作りがしたいと思いました。

あとは…Speeeってロジックとパッションのバランスがいいんです。客観的に見るとめちゃくちゃロジカル集団っぽいと思うかもしれませんが、実際のところSpeeeは、ロジックだけでは何も前に進まない、本当の意味で成長したり進化することはできない、ということをわかりながら仕事に向き合っているんですよね。

まずはロジカルに物事を整理して考えた上で方向性を決める。ただ、それだけだと人は意思決定できなくて、自分がこれまで積み重ねてきた経験とか、自分の感情が一番動くところを、ちゃんと意思決定に据えて、腹を括ってやる。このバランス感は自分っぽいなと思ったし、自分もこうありたい。どちらかだけが強いとかではなくて、両方ともを持っている存在でありたいなって思いました。

何より決め手になったのは、『解き尽くす。未来を引きよせる。』というSpeeeのミッションです。大塚さんに最終面接でミッションについて質問したとき、「もし、目の前の人だけを救うことに満足していたら、助けを必要としている全員を救うためには何年かかるのか」と言われたんです。「目の前の事象からその裏側にいる人たちのことを想像すると、実は他の解決策があるはずで、それが実現できれば、君が10年かけずり回らないと助けられなかった未来を、1年後に引きよせられるかもしれない」と。

これって、目の前の物事や社会課題だけではなくて自分の人生においても同じなんですよね。自分の人生をかけて、次の世代の人たちの未来を少しでも前に引きよせたいなと思い、Speeeを選びました。

イメージ

壁にぶつかっては乗り越える。期待役割を拡張し、がむしゃらに走り続けた日々

正直、入社後は本当に大変でした。営業配属になったのに電話営業がまったくできなかったんです。同期がどんどん架電してアポを獲得している中で、自分は何を喋ったらいいか全然わからない、電話相手が何を言ってるかもわからない。学生時代は日本代表にもなったし、日本一も取ったし、仕事でも僕はいけるだろうと意気込んで入社したのに、わずか2週間で自分の無力さを痛感しました。

今だから言えるんですが、当時は営業組織内の分断もあり、失敗に対しての過度なフィードバックがあったんです。自分の失敗に対する恐れもあって、僕は正しく成果と向き合うことができていませんでした。7月ごろには「このままの組織ではやりたくない。これを良しと思っているのか」と、上司に直談判したんです。

そのとき「このままで良いとは一切思っていない。ただ、一人だけでは変えられないものもある。一緒にこの状況を変えていく方法を考えてくれるか?」と言われて、すごくハッとしました。自分が中心となって組織を作りたいという思いで入社したのに、自分が何をどう変革すべきかを全く考えずに、環境や周囲の人に他責していたことに気付いたんです。

であれば、自分が今この組織に対して何ができるか、当事者意識を持って組織改善に取り組むミッションを勝手に自分に課しました。次の世代として入ってくるメンバーに自分と同じ思いをして欲しくないし、自分が成長すると共に組織も良くしていきたいと強く思ったんです。

チームの朝会運営に自分で手を挙げ、責任領域を切り分けすぎるのではなく組織一体となって1つの目標に向き合う文化を作るためのアップデートを行ったり、上司と一緒に意見を出し合い議論しながら、小さな改善を積み重ねました。

もちろん、すぐには上手くいきません。しかし、上司や先輩は自分以上に組織改善のためのチャレンジを繰り返していたんです。だったら僕はこんなところでしんどいとか苦しいとか言ってられないな、と刺激を受けましたね。そうやって少しずつ結果がでてきたタイミングで、2年目になったときに1年後輩の3名の育成責任をもたせてもらいました。

そして次の四半期では、組織の改善や後輩の育成の傍ら個人としても自己最高の成果を残したことを評価いただいて、入社して1年半で全社MVPを受賞…したのですが、その受賞に手応えがあったかと言われると全然で。ただがむしゃらに走った上での通過点にしかすぎませんでした。当時はすべてが初めてで、自分にとっては苦難の連続だったんですよね。

― この全社のMVP受賞がゴールではなかった、と。

はい、自分の目指すリーダー像としてはまだまだで、どうやってチームメンバーと関わっていくかをずっと模索していました。

後輩と大喧嘩したこともありました。彼は才能があるにも関わらず、組織として求められた役割をないがしろにし、自分のやりたいフィールドセールス(FS※)だけに注力しようとしていたんです。結果、彼が組織から与えられた目標からは未達。

僕としては、彼が将来を期待されているからこそ適切に矯正しなければと思っていたし、必死に、そして勝手に彼のガイドを引いていたんですよね。どんな想いを持って業務をしていたのかなんて考えもせず、組織の目標達成のために「まず組織の期待を果たせ。そうでなければ求める役割は与えられない」と伝えてました。

僕は組織のあるべき姿や役割だけをみて厳しく対峙してしまったんです。役員との1on1で「チームメンバーから信頼されているのか」と問われ、自分の対応を反省しました。そして、「俺が間違っていた、君の良さを俺が消してしまっていた」と素直に謝罪したんです。その後はお互いに腹割って話すようにまでなりましたし、彼は今エースとして活躍しています。

これらの経験も含め、今まで自分の成長の仕方しか知らず自分主体のコミュニケーションだった僕が、少しずつ変わっていくことができたタイミングでした。メンバーの一人一人が何を考えているのか必死に向き合い、考えつくすことで誰かに伝わって、徐々に炎が広がっていく感覚がありました。

※Speeeでは営業役割を分業化しており、フィールドセールス(FS)とインサイドセールス(IS)がある。FSは営業訪問、商品・サービスの提案、クロージングなど、最終的な受注・成約につなげる役割。顧客のニーズをつかみ、購買を獲得する対外的な営業活動を行う。ISは見込み客の課題を把握し、電話やメール、オンライン営業ツールなど多岐に渡る手法で顧客に最適な解決策を提示する役割。

二度目のMVP受賞という成果の裏に見えた不安—常勝チームを築くために

入社して2年半でマネージャーに昇格したとき、どうやったら1on1の関わり以上に組織の仕組みとして一人一人が加速的に成長し、もっと事業をでかくすることができるかを考え、取り組みはじめました。

1番はじめに改善に着手したのは、組織における目標の持ち方。それまでは事業の目標があったうえで、各々に分配して目標として渡していたのですが、逆にそれがメンバーの実力を発揮させきれてない要因なんじゃないかって思ったんです。各メンバーが本気で自分が達成したい数字や、これを達成できたら胸張ってよくやったって自分で言える目標を紙に書いて、それを宣言して取り組む形に変更しました。

さらに、今のメンバーをもっと突破させるためにとマネージャーとしてやれることは全部やりましたね。ブートキャンプと銘打って、振り返りやロープレのプログラムを組んでとにかく動きまくったんです。その結果、大きな成果となりチームはハイ達成。この組織貢献などが評価され、2回目のMVPを受賞しました。

しかし、チームの達成が続いたあるとき、このまま自分の手が離れた場合、現在の状態では成果が持続しないのではないかと思ったんです。そして、次に成果が鈍化した瞬間に引き上げる術を自分は持ってないことに、怖くなりました。

組織において常勝軍団を作るためには、常に半年前とか1年前に、将来を見越して仕込んでおくべきことが重要です。実際、アメフトなどのチームスポーツでも、怪我人などのリスクや育成など、新チームが発足したタイミングからこの1年どう勝ち切るかを考えながら走るじゃないですか。

仕事でも同じで、自分が動きまくって成果を出すだけではなく、もっと大きな視点で組織全体を動かす必要があると気づきました。自分が触れることができるパズルだけではなくて、人と共有してるもっと大きなパズルを変えに行かないと、それ以上の成果が出せないんです。

それに気づいたとき、さらに大きな成果を作りだせる組織作りをするために本質的に何が課題で、何が要因なのかを捉えていくように舵を切っていきました。

これ、頭ではわかっていても実際やってみると自分の中で変化感が全然感じられなくてものすごく苦しいんです。すぐに自分が動くことで変えられるところに着手したくなってしまうんですが、本質的な課題解決にはならない。事業責任者や部長に色々壁打ちをさせてもらいながら「これはティッピングポイント*なんだな」と感じながら、今、ひたすら向き合っています。

※ティッピングポイントとは、キャリア発達における障壁、踊り場のこと。このティッピングポイントとなる時点を超えると成長角度が急激に高まる。

イメージ

顧客の未来を引きよせるDX支援。業界や日本をリードする組織を

Speeeに入社して3年半。電話営業ができずに悩んでいたところから、お客様の抱える課題に対して適切にアプローチできるところまで成長しましたし、自分が組織の主体としてどうやって組織を動かすか、自分の発信によってどうやって色んなバックグラウンドをもつメンバーを巻き込んで火をつけるかといった成果を出すための組織づくりも試行錯誤しながら経験しました。

一方、マネジメントとして人的資本を使って継続的に成果を出すとか、次の未来の事業投資をしていくというところに対する考え方は、自分が想像していた以上の重要性に気がついたし、上司からは自分の役割としてのリクエストをもらって苦しんでる最中です。

そうやって、経営の奥行きを感じてその領域に自分の足りないものがたくさんあることをいま知れたというのは、めちゃくちゃでかいんですよね。

アメフトのときもでしたけど、僕はやっぱり、Speeeでも日本一を目指してるんです。それは日本一を目標にしたいわけではなくて、日本一にならないとできないことがあると思っているからです。

僕たちは、ただ単にマーケティング支援の営業をしているのではなく、顧客の事業成長のためのDX支援を目指しています。幾多もある成長途上企業、成長ポテンシャルのある企業に対してどのように支援していくか、この社会において顧客の市場をいかに伸ばしていくかを考えると、その道のりはまだまだ遠い。そんな大きな変革を起こすためには、僕らSpeeeが日本一くらいにはならないといけないんですよね。

あとは、営業という概念を変えたいなと。営業って聞いて、めっちゃやりたいって思う人はまだまだ多くはないんじゃないでしょうか。憧れの職業として食い込むような職種でもない。でも、おもろいんですよ、営業って。ただ「売る」だけではなく、顧客や自社、競合の理解を深め、必要な価値提供方法を模索し、顧客の課題解決をするプロフェッショナルなんです。これは難度も非常に高いし、奥行きもある仕事だなと。

だからこそ、社会における営業の概念を変えて「Speeeの営業こそが本当の営業だ」と言われるような組織にしたいと思っています。そしてSpeeeの営業出身なら日本とか、もしくはビジネス、事業、会社、業界をリードする人材である、という形を作りたいですし、そんな日本一の営業チームを作ることこそが、僕の大きなミッションだと思っています。

イメージ